富士登山③

15:00  富士山山頂へ到着です。

霧が多く風が強いためか登山者の姿は見当たりません。

山小屋も閉まっていてとても寂しく、富士山山頂とは思えない光景でした。

 

初心者単独登山である筆者は危険回避のため、すぐ本八合目の山小屋へ戻ることにしました。

 

 

16:00  宿泊する山小屋へ到着です。

本八合目の山小屋では、私一人に対して八人部屋へ案内してもらえました。(布団の数は四組ですが、枕は八個ありました。)

山小屋では鮨詰め雑魚寝が当たり前だと聞いていたのでとてもラッキーでした。

しかし、着替えのインナーを持っていなかったため、ウィンドブレーカーに着替えて布団に入ってもとても寒く、また、疲労のせいなのか、山頂から慌てて下山したせいなのか、猛烈な頭痛に襲われてなかなか寝付けませんでした。

 

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翌朝7:00  山小屋出発です。

既に太陽は目線と同じ高さにあります。

麓の方は真っ白な雲海に覆われていますが、山頂方面は晴れていて何人かの登山者の姿が見えます。

昨日登っていることもあり、余裕を持って山頂まで行くことができました。

 

8:00  山頂到着です。

昨日よりも人がいて、山小屋も開いています。

私は早速反時計回りにお鉢回りを開始しました。

しかし相変わらず霧に包まれており、コース沿いに張られたロープや足跡を辿って歩きました。

 

すぐ左側の傾斜の先は火口です。

まるでSF映画に出てきそうな光景で、滑落したら一人で這い上がるのは厳しそうです。

途中三人の登山者とすれ違いました。

 

道幅の広い場所までくると、今度は登りになります。

あまりの強風と寒さに体力を奪われないよう、踏ん張って立ったまま携行食の羊羮を食べました。

身体のだるさが瞬時に無くなるのがわかります。

 

そのまま斜面を登っていくと、更に三人の登山者とすれ違いました。

私はお鉢回りの正規ルートを逆走しているのだろうかと不安になりました。

その後も吹き飛ばされそうな強風に煽られ、何度も踏ん張って立ち止まりました。

左側の火口は切り立った崖になっており、滑落したら頭を強打してまず助からないでしょう。

山小屋等でヘルメットの貸し出しがされていたのは、突発的な噴火対策だけでなく、滑落時の安全対策でもあるのだとやっと気が付いたのでした。

 

つづく。